Subject  : 原生代

カテゴリー : 地球科学 > 


 原生代
 先カンブリア時代末期の地質時代で、約25億年前から約5億4100万年前までの期間に相当する。原生代に形成された地層を原生界という。

生物界では、早期には藍藻(らんそう)植物で代表される原核生物のみが知られるが、中期には緑藻などの真核生物が出現する。晩期には、原生動物に加え、一見すると刺胞動物、腔腸(こうちょう)動物、環形動物、節足動物などに似た多様な軟体性多細胞生物が出現した。これらの化石は世界各地で発見されており、エディアカラ動物相とよばれている。原生代の地層は世界の楯状地(たてじょうち)に広く分布し、厚い鉄鉱層を含むので経済的にも重要である。世界各地の約7億年前の原生代の地層には氷河作用で形成された厚い氷礫(ひょうれき)岩層が発達しており、地球全体が氷河で覆われるほどの氷河時代があった。

■ 環境の激変
 約25億年前から海中の酸素は飽和状態となり、大気中へと放出され始めました。 酸素は紫外線の作用でオゾン層を形成し、地球をすっぽりおおいます。 これにより宇宙からの紫外線を遮ることができるようになり、生物が進化する環境が整うかに思われました。

しかし地球は表面が凍りつく全球凍結に見舞われます。 現在の南極大陸のように ぶ厚い氷におおわれ、平均気温はマイナス50℃以下でした。 全球凍結は数百万年も続き、原核生物は絶滅の危機に襲われました。

それが過ぎると次第に大気と気温は安定し、生物が繁栄するための環境が整ってきました。
 生物進化の準備段階として、大陸の合体・分裂の中で「浅瀬」が作られていました。
1)まず大陸の合体によって大きな大陸が成長していきます。
2)成長した大陸は地球の冷却により氷河で覆われます。
3)その後氷が溶け、海水が大陸の上に進入すると広い浅瀬が誕生します。

 浅瀬は生物の繁殖に適した環境となります。  浅瀬においては光が下まで届き、死滅した生物は沈んで有機物を堆積させ、大陸から河川により多量のミネラルが運ばれてくるからです。 
 また、大陸の形成により、堆積岩の中に有機物が取り込まれていきました。今まではバクテリアによる有機物の分解時に酸素が消費されていましたが、分解による酸素消費が減ったため約6億年前頃酸素が急激に増加します。

  ⇒ 地球の歴史

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