Subject   : 記紀

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 記紀 
 記紀(きき)とは、『古事記』と『日本書紀』との総称である。 『古事記』の「記」と『日本書紀』の「紀」を併せて「記紀」という。 両書とも、奈良時代に編纂された日本神話や古代の歴史を伝えている歴史書である。 序盤は神話そのものであり、執筆年代に近づくにつれ歴史書としての性格が強くなる。

● 古事記
 古事記(こじき、ふることふみ、ふることぶみ)は、一般に現存する日本最古の歴史書であるとされる。その序によれば、和銅5年(712年)に太安万侶が編纂し、元明天皇に献上されたことで成立する。上中下の3巻。内容は天地開闢 (日本神話)から推古天皇の記事を記述する。

● 日本書紀
 日本書紀は養老4年(720年)に完成したと伝わる。日本に伝存する最古の正史で、六国史の第一にあたる。神代から持統天皇の時代までを扱い、漢文・編年体で記述されている。全30巻、系図1巻(系図は現存しない)からなり、天地開闢から始まる神代から持統天皇代までを扱う編年体の歴史書である。神代を扱う1巻、2巻を除き、原則的に日本の歴代天皇の系譜・事績を記述している。ただし神功皇后など天皇とはされていない人物を1巻全体で取り扱う9巻や、事実上壬申の乱の記述に全体を費やす28巻などの例外も含む。全体は漢文で記されているが、万葉仮名を用いて128首の和歌 が記載されており、また特定の語意について訓注によって日本語(和語)で読むことが指定されている箇所がある。このような漢文中に現れる日本語的特徴、また日本語話者特有の発想による特殊な表現は現在では研究者によって和習(倭習)と呼ばれている[8][9]。『日本書紀』は伝統的に純漢文(正格漢文)の史書として扱われる場合が多いが、この和習を多々含むためその本文は変格漢文(和化漢文)としての性質を拭い難く持つ。

 ⇒ 日本の神様

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