Subject  : 結核

カテゴリー: 健康・医療情報 


 結核

結核は血を吐いたり、恐ろしい病気だが今は少ないという印象を お持ちの方がいますが、結構かぜの症状に似ていたり、身近に 結核菌がいるのが実情です。
 結核といえば肺結核のことといいますが、結核菌が腎臓や腸、髄膜などの器官にはいり、その部分が結核性の病気になることがあります。日本では90%が肺結核、残りが肺以外の結核といわれています。 肺以外の結核(肺外結核)としては、腎臓とリンパ節に起こるものが最も多く、骨、脳、腹腔、心膜、関節(特に腰や膝[ひざ]など体重を支えている関節)、生殖器にも起こります。このような部位の結核は診断が困難です。

 【症状】
肺結核の主症状は五つありますが、どれもかぜひきの症状に似ています。
「せき」、「たん」、「血たん」、「胸痛」、「発熱」
咳、痰、微熱、体がだるいなど、かぜの症状とよく似ています。 目安としては呼吸器疾患の症状がなかなか治らない、こうした症状が2週間以上続くという場合には要注意です。
結核で最もよくみられる症状はせきです。病気はゆっくり進行するので、初めは喫煙、かぜの名残、あるいは喘息(ぜんそく)が原因ではないかと思っているうちに、朝、せきをすると黄色や緑色のたんが出るようになり、やがて血液の筋が混じるようになります。大量の血液が混じることはまれです。
夜中におびただしい量の寝汗が出ることも、この病気のもう1つの症状です。汗が大量で、寝間着や寝具まで取り換えなければならないこともあります。ただし、寝汗は結核だけに特有のものではありません。せきと寝汗に加えて、全体的に気分が優れず、元気や食欲もなくなってきます。少したってから体重も減少してきます。
急に息切れがして胸痛がある場合は、肺と胸壁の間に空気(気胸)(胸膜疾患: 気胸を参照)または水(胸水)(胸膜疾患: 胸水を参照)がたまっている徴候です。結核の約3分の1は胸水から症状が始まります。放置すると、感染が肺に広がるにつれて息切れが強くなります。
新しい結核感染症の場合、菌は肺から付近のリンパ節まで移動します。体の自然な防御機能が感染症を制御できれば、そこで感染症は止まり、菌は休眠状態になります。ところが、乳幼児の場合は自然の防御機能が万全でないため、リンパ節が大きく腫れて気管を圧迫し、高い音の空せきが出て、場合によっては肺虚脱まで起こることがあります。また、リンパ管を伝って首のリンパ節まで感染症が広がることもあり、腫れたリンパ節から膿(うみ)が皮膚を破って出てきます。
結核に感染した人が発病した場合、 本人が医師の診療と検査を受けなければ分かりません。 結核菌に一度侵された肺はもと通りに治ることはありません。呼吸がしにくくなる「無気肺」や肺の中でガス交換する最も重要な部分が破れる「肺気腫」などの障害が残り、日常生活に影響を及ぼす場合があります。
医師がかぜと考え正しい診断が遅れるが場合もあります、 この間、結核菌を多くの人にふりまくことになります。 とくに二週間(十四日)以上たっても「せき」が治らない場合には、 結核を疑って検査を受けることが大切です。  結核の感染は殆どが飛沫感染によるものです。結核菌を保有している人が咳をして、菌を含んだ痰の飛沫を他の人が吸い込み感染するわけです。また結核に対する免疫抵抗力は、おとりよりや赤ちゃんが一番弱く意外にも20代前後の思春期の世代が次に弱く、若い世代の結核患者が増えます。

 ⇒ 呼吸器系の病気

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]