Subject  : 絨毛がん(じゅうもうがん) 絨毛上皮腫

カテゴリー: 健康・医療情報 > がん


 絨毛がん(じゅうもうがん) 絨毛上皮腫
絨毛細胞ががん化したものを絨毛がんといいます。妊娠したときにできる胎盤の絨毛をおおう細胞(絨毛上皮という)が、分娩や流産のあと母体内に残り、活動して、腫瘍となったものです。
 胎盤(たいばん)は、子宮と胎児との間でガスや栄養・老廃物を交換する器官で、母体由来の細胞と胎児由来の細胞からできています。その胎児由来の細胞のなかで母体に接する部分にあるのが絨毛細胞です。
 絨毛がんは、肺、腟、肝臓、脳などに血行性転移を非常に起こしやすいため、かつては致死的とされてきました。しかし最近では、化学療法により大部分が治癒するようになりました。

 【症状】
 胞状奇胎治療後に定期検診を受けている場合は無症状の段階で発見できます。  自覚症状としては不正性器出血や帯下の増量がみられます。子宮、卵巣の腫大や腹腔内出血による下腹部痛が起こることもあります。妊娠悪阻(にんしんおそ)(つわり)が生じることもあります。肺への転移により、胸痛、咳(せき)、血痰(けったん)、呼吸困難が起こる場合もあります。

 【治療法】
 絨毛性疾患に対しては化学療法(抗がん薬)が非常に有効です。侵入奇胎に対しては通常1種類の抗がん薬による治療を行いますが、絨毛がんの場合は3〜5種類の抗がん薬を組み合わせた多剤併用療法を行います。  化学療法のみで効果が不十分な時は、手術や放射線療法を組み合わせて行います。
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