Subject  : 毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)

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 毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)
毛孔がかたくなってとがってきて、さわるとおろしがねの表面に触れているように感じます。そのため、毛が皮膚の表面に出ることができないので、毛がその中にわだかまっているのが見えることがあります。色は皮膚の色か紅色ですが、時には褐色をおびていることもあります。
上腕から肩にかけて、また、臀(でん)部から大腿(ふともも)にかけて、その伸側(外側)に目立っています。また、耳の前のほおにできていることもあります。自覚症状はありません。
女子に多く、思春期になると目立ってきますが、25〜26歳になると、自然に軽快していきます。
毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)はよくある病気で、毛孔性角化症ともいいます。毛包の開口部に、皮膚上層部から死んではがれ落ちる細胞(角質)が詰まってしまう病気です。
この病気は遺伝する傾向があるようですが、原因はわかっていません。アトピー性皮膚炎の人は毛孔性苔癬にかかりやすい傾向があります。

 【症状】
毛包が詰まって栓や丘疹ができ、皮膚がザラザラに、まるで鳥肌のようになって乾燥します。栓は小さい吹き出もののように見えることもあります。この栓ができても痛みやかゆみはなく、見た目に気になるというだけです。栓や丘疹が最もできやすいのは上腕部、もも、殿部(尻の部分)です。顔にも突然できることがあり、特に子供に多くみられます。季節的には、寒い季節にできやすく、夏に消える傾向があります。

 【治療】
見た目を気にしている場合以外、特に治療の必要はありません。治療には主に保湿剤を用います。サリチル酸、乳酸、トレチノインなどが入ったクリームを使用します。治療をやめると再発する傾向がみられます。
角質軟化薬〔ビタミンA軟膏(なんこう)、サリチル酸軟膏、尿素軟膏〕の外用をします。
 ⇒ 皮膚疾患

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