Subject  : 脂肪腫と皮膚線維腫

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 脂肪腫と皮膚線維腫
脂肪腫は、脂肪が蓄積した軟らかいしこりで、皮下にできて円形や楕円形のこぶ状になります。
皮膚線維腫は、小さくて赤色ないし茶色をしたこぶ(結節)で、皮下の軟らかい組織をつくり出す線維芽細胞が産生したコラーゲンというタンパク質がたまってできます。

脂肪腫は皮膚の下に生じるなめらかなしこりで、軟らかいこぶのように感じられます。硬くはありませんが、しっかりと中身が詰まったような感触があります。脂肪腫の上の皮膚には異常はみられません。大きさは、直径約5〜8センチメートル程度で、それより大きくなることはめったにありません。脂肪腫は体のどこにでもできますが、特に前腕部、胴体、首の後ろによくできます。できる数も1個だけから、多数までさまざまです。これができても体に害を及ぼすことはほとんどありませんが、神経を圧迫する部分にできてしまうと痛む場合もあります。脂肪腫は男性よりも女性にできやすい傾向があります。脂肪腫は癌ではなく、悪性になることもほとんどありません。
皮膚線維腫はよく起こる状態で、触れると硬いこぶが単独でできるのが普通です。脚にできやすく、女性に多くみられます。多数できる人もいます。原因は、けが、虫刺され、毛をそるときにできた切り傷などです。皮膚線維腫は無害で、症状もほとんどなく、ときにかゆみを伴う程度です。

 【治療】
脂肪腫は、治療は特に必要ありませんが、気になる場合は手術で切除するか、器具による脂肪吸引を行います。

治療では、ナフシリン、セファゾリンなどの抗生物質の静脈注射をすぐに開始します。治療は最低でも10日間続けます。早期に治療を開始した場合、5〜7日間で治ります。
皮膚線維腫もできていることが気になったり、大きくなってきたりしたとき以外は特に治療もしません。治療する場合は病院で切除します。
 ⇒ 皮膚疾患

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