Subject   : 海溝(trench)と海嶺(ridge)

カテゴリー  : 学びの館 >  


 海溝(trench)
 大陸または島弧と大洋底の間にあり、急斜面で囲まれた細長い凹地。陸地・島列と平行にのび、周辺の大洋底より2km程度深い。長さは大規模なもので数千kmに達する。大部分の海溝は、陸側が急斜面、海側が緩斜面の非対称V字断面を示す。地球上には27の海溝があり、そのうち22が太平洋にある。ペルー海溝・チリ海溝のように太平洋の東側にあるものは水深が浅く直線的であり、日本海溝のように西側にあるものは深く海側に凸の弧状をなす。海溝は大洋プレートが大陸あるいは縁海プレートの下に沈み込むプレートの収斂(れん)境界であり、海側から陸側に傾斜する深発地震面(和達-ベニオフ帯)を伴う。また、海溝の陸側に発達する島弧と合わせて島弧-海溝系をつくる

 海嶺(ridge)
 急傾斜の斜面で両側を画され、起伏に富んだ海底の細長い高地。大小さまざまな規模のものがあり、一連の島弧の一部または全体を指すこともあれば、大洋中央海嶺を指すこともある。海嶺はあくまでも地形上の表現なので、現在活動的でないもの(例えば古島弧や構造的な成因をもつ地塁など)も含む。海底山脈とは同義として差し支えないが、大洋底山脈は大洋中央海嶺と同義に使われることが多く、海嶺のほうが広い意味をもつ。1960年代に入り、海洋底拡大やプレートテクトニクスに関連して、海嶺の地形・地質・磁気異常等の研究量が著しく増大。
 ⇒ 希土類元素(レアアース)

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]