Subject  : 「シミ」と「そばかす」(色素沈着症)

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 「シミ」と「そばかす」(色素沈着症)
「シミ」と「そばかす」は、一般には区別されて考えられています。 色素沈着には、生まれつき遺伝的なもの(そばかす)と、病的に後天的に起こるもの(しみ)とがあります。

 「シミ」はかゆくなったり、赤くなったり、大きくなることはありません。特に30代以降の女性に多くみられます。原因は、女性ホルモンと関連があり、妊娠、生理前、避妊薬ピルの服用で色が濃くなることもあります。ただし卵巣に腫瘍ができている時にもみられるので、注意が必要です。

 「そばかす」は遺伝するので、子供の頃からみられますが、思春期に目立つようになります。両側の頬、ひたい、手の甲、腕や肩などに小さな斑点が見られ、特に色白の人に多い傾向があります。

 「シミ」「そばかす」とも皮膚を紫外線にさらさないことが大切です。特に4月〜10月頃までは紫外線が強いので日傘をさしたり、紫外線予防のサンスクリーン剤を使い、皮膚を守って下さい。  治療は、色をとるクリーム剤を塗ったり、ビタミン剤を飲むことで、ある程度色を薄くする効果が期待できます。  また近年、治療法が大変進歩してきたのと同時に色素沈着の部位の深さによって分類する考え方が広まってきました。

 いつ発生したかよりも、どの深さに色素沈着があるかが治療の鍵を握ります。大きく分けて3つに分類する事ができます。

 第1に、ごく表層の表皮といわれる部分に色素沈着があるグループです。具体的に言うとそばかす、うすいシミ、肝斑などが含まれます。加齢や日光による光老化の影響を受けて発症すると言われています。

 第2に、表皮よりさらに深い真皮と言われる部分の両方に色素沈着があるグループです。遺伝的な要素が指摘されていますが、原因は不明な部分が多くあります。

 第3に、これら2つが併発しているグループです。  それぞれ治療法は確立されていますが、保険適応になっているものと、なっていないものとがあります。詳細はお近くの皮膚科専門医にご相談下さい。

● しみ:肝斑(かんぱん)
シミ(肝斑)は圧倒的に女性に多く主に顔面に生じます。顔でもとくに日にあたりやすい部分です。境界がはっきりした色素沈着を示します。
直射日光を避け、色素産生を抑えるビタミンC、ビタミンE、パントテン酸、グルタチオンのようなSH基化合物の長期内服をしますが、治りにくいものです。

● そばかす:雀卯斑(じゃくらんぱん)
粟粒大から小豆大くらいまでの淡褐色から黒褐色の色素斑が多数散在するものです。主として顔面ですが、背中にも現われることがあります。 日光に当たったり、妊娠するとふえます。 遺伝傾向の強い光線過敏症の人に現われますが、このような人では紫外線にあたるとすぐに赤くなってきます。
1.予防には、直射日光を避け、日焼けどめクリームを使います。
2.治療にはビタミンCを内服します。
3.カバー・マークで隠します。
 ⇒ 皮膚疾患

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