Subject   : 葉緑体(chloroplast)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学 


 葉緑体(chloroplast)
葉緑体はクロロプラスト(chloroplast)と呼ばれ,高等植物では細胞中に20〜40個存在する。その大きさはまちまちであり,形は棒状から球に近いものまである。光合成の場である。
 クロロプラストには核(核様体)があり,必要なタンパク質の一部を合成(約10%で,残りは細胞核で合成)するためのRNAや多コピーのDNAが存在する(この点はミトコンドリアと似ている)。葉緑体は進化の過程で原真核細胞に取り込まれた光合成シアノバクテリア(藍色細菌)に起源をもつとされている。
 チラコイドの膜は特殊な脂質でつくられている。80%はモノおよびジガラクトシルジアシルグリセロール,10%はスルホキノボシルジアシルグリセロールで,リン脂質はわずか10%である。構成脂肪酸は極めて不飽和度が高く,膜は流動性に富む。
 ミトコンドリアの内膜とクロロプラストの内部境界膜は透過性が低い膜である。

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