Subject   : カルシトニン遺伝子関連ペプチド (CGRP)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 カルシトニン遺伝子関連ペプチド (calcitonin gene-related peptide)
 カルシトニン遺伝子関連ペプチドとは、中枢神経、心臓や血管など末梢の一次知覚神経の終末および遠位端に存在しているアミノ酸37個からなるペプチドである。カルシトニン遺伝子が選択的スプライシングを受けて作られ、αCGRPおよびβCGRPの2種類の異性体が存在する。

カルシトニン遺伝子関連ペプチドは受容体を介して細胞内cAMPを上昇させ、血管拡張、心拍数減少および心筋収縮力増大を起こしたりする。

炎症にも関連し、軸索反射により放出されると紅斑(フレア)が出る。鍼灸ではこの作用を利用し、体質改善を促進したりしている。
また、片頭痛では三叉神経末端が刺激されてそこからP物質などの発痛物質が放出され、痛みが増強するとされている。このため片頭痛急性期治療にカルシトニン遺伝子関連ペプチド受容体の拮抗薬が有効ではないかとする研究が進んでいる。
 ⇒ ペプチド

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