Subject   : プロモータ解析

カテゴリー  : 学術情報 


 プロモータ解析
 遺伝子の上流にあるプロモータ領域は、遺伝子発現の調節に働いています。そしてこの領域の一次構造としての変異は、プロモータの活性を左右することもあります。そのためこの領域の一次構造解析およびプロモータ活性調節因子であるDNA結合タンパク質との親和性を解析することがプロモータ構造解析の第一歩と言えます。

またプロモータの一次構造以外に、DNAのメチル化がエピジェネティックな要因として、近年積極的に解析が進められ、メチル基による化学修飾と転写因子(DNA結合タンパク)の分子機構も徐々に解明され始めました。

このように遺伝子発現調節の分子機構を解明することで、生命の本質である遺伝子の転写を人為的に制御することで、重要遺伝子の選択的機能制御への可能性が示唆され始めました。

 ● プライマーエクステンション法
遺伝子の活性は、遺伝子上流に存在するプロモータ領域によって調節されます。このプロモータ解析において、転写開始点を塩基レベルで推定することは、一次構造解析の第一歩となり、プライマーエクステンション法は、目的遺伝子のmRNA を蛍光プライマーによって逆転写反応することでDNA断片の分子量として、転写開始点を推定できます。

反応産物を弊社ジェネティックアナライザにて解析する場合、概算の転写開始点として解析するのであれば、そのままフラグメント解析用の分子量マーカーと共に電気泳動をします。また正確な転写開始点を塩基配列レベルで解析する場合は、上記のサンプルのほかに解析に用いた蛍光プライマーでシーケンス反応(1-2種類のddNTP)したものを、同様の分子量マーカーと一緒に泳動し、シーケンス配列を分子量に変換して位置情報とします。 このようにして、ジェネティックアナライザを転写開始点のマッピングに応用することも可能です。
 ⇒ 遺伝子検査

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