Subject   : 新型大口径ファイバー(LMAファイバー)

カテゴリー  : 光学 


 新型大口径ファイバー(LMAファイバー)
LMAファイバーではコアとクラッドの屈折率差?nを小さくすることでモードエリアを制御している。しかし、通常のSI型LMAファイバーでは、MCVD (Modified Chemical Vapor Deposition) 法やDND (Direct Nanoparticle Depo- sition) 法の限界により、コア‐クラッド屈折率差条件Δn ≪ 10-3を制御するのが難しく、NA < 0.06 の光ファイバーの作成は困難である。 そこで次の技術として、フォトニック結晶ファイバー (PCF) において周期的な空孔の間隔や直径を制御すること低NA値を完全に制御し、完全シングルモードのLMAファイバー (モード断面積~2000μm2) が実現された。ただ、NAが小さくなりすぎると巨視的な曲けげだけでなく、マイクロベンド損失 (微視的な曲げ損失) に対しても伝搬特性が敏感になるため、無限にLMA化することはできない。

 ○ ロッドタイプPCF
ロッドタイプPCF (Rod-type PCF) は、PCFで達成した低NAに伴う曲げ損失の増大を解決するためのものであり、曲げることのできない光ファイバーである。コア径は 60~100μm で、光ファイバーを直線に保持するために~2mm の石英チューブ (外部クラッド) で保持されている。2010年9月現在、最大のモード面積のロッドタイプPCFとして、モード面積 4500μm2 (Yb添加、偏波保持、コア径100μm、ポンプクラッド径 (Pump-clad) 285μm、外部クラッド (Outer-clad) 径1.7mm) か?市販されている。これは通常のSMFより100倍近いモード面積を持っている。 ロッドタイプの Yb添加LMAPCFを用いて平均バワー131W、バルス幅 220fs、ピークバワー8.2MW(@73MHz) のフェムト秒ファイバーチャープバルス増幅(CPA)か?報告されている。

 ⇒ 波長可変レーザー

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]