Subject   : NPV(正味現在価値)とIRR(内部利益率)

カテゴリー : 政治・経済


 NPV(正味現在価値)とIRR(内部利益率)
 NPV(正味現在価値)やIRR(内部利益率)は、ある事業に対する投資を事前に判断する際に利用する指標です。資本コストを用いて将来のキャッシュフローを現在価値に割り戻す方法であるDCF法を用いて計算します。キャッシュフローを用いていることから、会計基準に左右されずに投資価値の判断ができることと、DCFを用いるため時間の概念が取り込まれていることなどが特徴です。DCFでは5年後に得ることができる100万円と10年後に得ることができる100万円ではその現在価値が異なります。

 米国ではすでにNPVやIRRが投資の意思決定ツールとして広く利用されていますが、日本ではまだまだ簡便な回収期間法が利用されており、NPVやIRRなどのツールの利用は限定的です。  ただし、日本企業でも、多角化企業や複数の候補から投資判断を行う必要がある新規事業開拓などでは、投資案件の決定などの判断に利用されるケースが多いようです。

● NPV
 NPVとは、特定期間のDCFの総和から投資額を差し引いた金額を指します。NPVがプラスであれば投資価値があると判断されます。

● IRR
 IRRとは、NPVがゼロになる際の割引率を指します。IRRが資本コストより大きければ投資価値があると判断できます。  一般的に、資金の制限が少なく、単一のプロジェクトを評価する場合は、金額を評価することができるNPVを用います。一方、限られた資金を複数の事業に分配することを考える場合は、効率性を評価することができるIRRで判断します。

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