Subject   : 実効為替レート(effective exchange rate)

カテゴリー : 政治・経済


 実効為替レート(effective exchange rate)
 ある通貨が高いか安いかを総合的に把握するための指標。

 例えば円がドルに対して上昇しても、ユーロや英ポンドに対して下落していれば全体として円高の状況とはいえない。通貨の実力は複数の通貨との関係のなかでとらえる必要がある。実効為替レートは通常、主な貿易相手国・地域の通貨との間の為替レートを貿易量に応じて加重平均して算出する。そのままの状態を「名目実効為替レート」、物価変動の影響を加味したものを「実質実効為替レート」と呼ぶ。円の実効為替レートは米ドル、中国人民元、ユーロ、韓国ウォンなど15通貨を算出対象とし、日銀が毎月初めに公表する。「円キャリー取引」の活発化を背景に2007年6月に円の実質実効為替レートはプラザ合意以前の1985年7月以来、ほぼ22年ぶりの円安水準となった。ドルの実効為替レート(名目)は米連邦準備理事会(FRB)が毎日発表する。

● 実質実効為替レート(Real Effective Exchange Rates)
 ドルやユーロなど様々な通貨に対して存在する為替相場から総合的に円の価値が高いのか、低いのかを測るためのレート。
 対象とする国や地域との貿易額や物価水準を加味して算出する。日銀はドルや韓国ウォンなどを含む15通貨から算出しており、物価指数で調整しない名目実行為替レートもある。実質実効為替レートは07年に入ってからも1985年のプラザ合意以来の歴史的な円安水準で推移し、日本の輸出企業の業績を後押しする要因の1つと指摘されている。

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