Subject   : 太陽活動周期

カテゴリー  : 天文・宇宙 


 太陽活動周期
 望遠鏡や電波望遠鏡で観測すると、太陽の状態は約11年で周期的に変化することが分かっている。 これを太陽活動周期、またはソーラーサイクルという。 周期の長さは一定ではなく、約9年から11年程度の間で伸縮する。
例えば、太陽黒点の数は約11年を周期として増えたり減ったりを繰り返すのである。 黒点が増えると、フレアやプロミネンスも増加する。

太陽活動が活発な時期には、黒点が増加する。 太陽活動の停滞期には、黒点が減少する。 太陽活動の下限を過ぎたころは、黒点は北緯35度、南緯35度付近に多く出現する。 太陽活動が活発期に向かうにつれ、黒点の数が増えながら出現の中心は場所は北緯20度、南緯20度付近へとシフトする。

太陽活動周期は、磁気の状態の変化によって、太陽の表面に現れた現象なのだ。 したがって、太陽に中心部で起こっている核融合反応が、11年周期で変動していることはない。 太陽活動周期の1サイクルごとに、太陽の磁極は交互に反転する。 つまり、太陽の南北は約11年ごとに入れ替わるのだ。 磁極が反転し、さらに元に戻るまで2サイクルを要することになる。 磁極の方向で考えれば、太陽活動周期は22年と考えることもできる。

 ● ウォルフ黒点相対数
 太陽の活動の度合いを示す指標がウォルフ黒点相対数である。 黒点は群を作って発生する。 黒点の総数と群の総数を使って求めた値がウォルフ黒点相対数だ
黒点の数が多いほど、または群の数が多いほど太陽は活発だと考えていいだろう。 黒点の数をs、群の数をgとしたとき、ウォルフ黒点相対数Rは、 R=k(10g+s) で定義される。 kは観測条件を補正するための係数である。
太陽の反対側にある黒点は見ることができない。 当然カウントできないので、ウォルフ黒点相対数は「見えている側」だけで計算されるのだ。 ウォルフ黒点相対数では、黒点の数よりも、群の数を重要視している。 黒点の数よりも群の数の方が、より太陽の活発さを反映しているからだ。 だから、ウォルフ黒点相対数では群の数は10倍されている。

 ⇒ 太陽

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