Subject   : アルギン酸とアルギン酸ナトリウム

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 アルギン酸とアルギン酸ナトリウム
アルギン酸ナトリウムとは、昆布などの海草類に多く含まれている 水溶性食物繊維です。 海草類のネバネバとした物質の成分がアルギン酸ナトリウムです。 アルギン酸ナトリウムは、コレステロールなどの有害物質を吸着して体外に排出するため、血中コレステロール値を下げ、また便秘解消にも効果があるとされている。このアルギン酸ナトリウムを飲みやすくしたものが、低分子化アルギン酸ナトリウムと言われているもので、コレステロールを下げる食品とされるトクホにも多く活用されている。

アルギン酸には、腸内のコレステロールを包み込んで吸収を阻害する作用と、消化液の胆汁酸が再吸収されるのを防ぐ作用(胆汁酸はコレステロールが原料なので、再吸収されなければ血中コレステロールが消費される)によって、結果的にコレステロールの低下を実現する。また、昆布のヨードは体内で沃素酸に変わり、血管を収縮させるアドレナリンというホルモンの働きを抑えるので血管が拡張し、その結果、血圧を下げるのに役立つともいわれている。便秘に関しては、昆布特有のぬるぬる物質(アルギン酸)が食物繊維として作用し、腸の働きを活発化させ、改善することが確認されている。

純粋のアルギン酸は白ないし淡黄色で、繊維状、顆粒状または粉末状の形態をとる。水に不溶性であるが、アルギン酸ナトリウムなどの可溶性塩(アルギンと総称される)として抽出され、食品添加物その他の目的で利用される

スープ・飲料やゼリーなどの増粘安定剤、ゲル化剤として使われる。食物繊維としてダイエット食品にも使われる。また安定剤として化粧品にも用いられる。
医療では、アルギン酸塩が歯科材料として、アルギン酸の繊維状ゲルが手術糸に、またアルギン酸カルシウムゲルは創傷被覆材に用いられる。
アルギン酸塩は製紙・繊維工業でも使われる。
アルギン酸カルシウムは細胞や酵素などの固定化・カプセル化にも使われ、発酵・化学産業で用いられる。

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