Subject   : コルチゾール (cortisol)

カテゴリー  : 話題のことば > ホルモン


 コルチゾール (cortisol)
コルチゾール (cortisol) はストレスによって発散される副腎皮質ホルモンの一種のうちの3種の糖質コルチコイドの一種であり、ヒドロコルチゾン、ハイドロコーチゾン(hydrocotisone)とも呼ばれる。この3種のうちではもっとも量が多く、糖質コルチコイド活性の約95%はこれによる。血圧や血糖レベルを高め、免疫機能の低下や不妊をもたらす。

 コルチゾールは、副腎皮質から分泌される主要な糖質ステロイドで、糖代謝をはじめ、蛋白質や脂質代謝にも関与する生体にとって必須のホルモンである。副腎皮質からのコルチゾール分泌は、視床下部-下垂体-副腎皮質系のnegative feedback機構により調節されている。コルチゾールは血中でほとんどがcorticosteroid binding globulin(CBG)、その他の蛋白と結合しており、5〜10%が遊離型である。血中コルチゾールは肝、腎で代謝を受け、大部分はグルクロン酸抱合物あるいは硫酸塩として尿中に排出され、17-OHCS、17-KGSとして測定される。また、一部は遊離型としても尿中に排出される。血中コルチゾールの測定は、副腎皮質機能異常が疑われる場合に行う。血中コルチゾール濃度はACTHにより調節されているため、同時にACTHを測定することが重要である。尿中遊離コルチゾールの測定も副腎皮質機能を評価する目的で行うが、24時間蓄尿を行い測定することにより、コルチゾールの1日の分泌量を評価できる利点がある。

また、このホルモンは、過剰なストレスにより多量に分泌された場合、脳の海馬を萎縮させることが、近年PTSD患者の脳のMRIなどを例として観察されている。海馬は記憶形態に深く関わり、これらの患者の生化学的後遺症のひとつとされている。

11β,17,21-トリヒドロキシプレグナ-4-エン-3,20-ジオン
分子式 C24H30O6
分子量 414.49 g/mol
CAS登録番号 [107724-20-9]

■ 糖質コルチコイド(Glucocorticoid)
ステロイドホルモンの一つ。グルココルチコイドとも言われる。グルココルチコイドには、コルチゾール、コルチコステロイドおよびコルチゾンが含まれる。
副腎皮質の束状層で産生される、副腎皮質ステロイドの一つである。 タンパク質を糖化して、血糖量を上昇させる。
 ⇒ ホルモンがつくられる部位と機能

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]