Subject   : ジゴキシン

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 ジゴキシン
心臓のポンプ機能が低下すると、血液や水分の循環が悪くなります。その結果、体に余分な水分がたまりやすくなり、浮腫(むくみ)を生じたり、息苦しさや疲れを感じるようになります。肺に水分がたまると、咳がでたり、ゼーゼーとぜん息のような呼吸になることもあります。このような状態が「心不全」です。

このお薬は、ジギタリス系の強心薬です。心臓の収縮力を強くし、脈をゆっくりさせる作用があります。血液がよく回るようになるので、息が楽になり、浮腫も改善されます。実際に、ジギタリス薬を使用すると、心不全悪化による入院の割合が減るという臨床研究が報告されています。

心筋の収縮に必要なカルシウムを細胞内に取り込むことで、心臓の収縮力を強くします。その結果として、全身の血液循環がよくなり、心不全の症状も改善されます。 強心作用とともに、交感神経の緊張をやわらげることで、脈を強くゆっくりさせます。心房細動などある種の頻脈性不整脈に優れた効果を発揮します。

西欧で古くから用いられきたジギタリスという薬用植物に由来しているお薬です。 同一系統(ジギタリス系)のなかでは、排泄が早いほうです。 あまり肝臓では代謝されず、大部分が腎臓から直接排泄されます。

利尿薬と併用するときは、血液中のカリウム分の減少に注意します。カリウムが減ると、ジギタリス中毒が現れやすくなるためです。カルシウム剤や、骨の薬のビタミンD剤、抗甲状腺製剤、鎮痛薬、胃腸薬との併用も慎重におこないます。そのほかにも、飲み合わせに注意する薬がたくさんあります。服用中の薬は、市販薬も含め、必ず医師に報告しておいてください。

 【副作用】
中毒症状に注意してください。ジギタリス薬は、量が多いと中毒を起こし、命にかかわる重い不整脈を誘発します。中毒症状の早期発見が重要です。吐き気、吐く、下痢、頭痛、視覚の異常、動悸、脈の異常、めまい・・。もし、このような症状が現れたら、すぐ医師に連絡してください。薬の量が多すぎるかもしれません。

発疹、じんま疹
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