Subject   : 麹菌

カテゴリー  : 生物 


 麹菌
 日本で発酵食品をつくるときの代表的な菌はアスペルギルス・オリゼー(またはA・オリゼー)という学名を持つ麹菌ですが、この麹菌は、事実上、日本特産なのです。

麹菌は、漢字で表記すると発酵に使われる微生物のことですが、「コウジキン」とカタカナで表記すると、これはアスペルギルス属のカビを意味します。

 このA・オリゼーと非常によく似たカビに、アスペルギルス・フラバス(A・フラバス)という緑色のカビがあります。これはアジア全域にいるカビですが、肝臓障害を起こし、発がん物質となるアフラトキシンという毒をつくります。そのため、東南アジアでは、緑色のカビは触ってはいけないとされています。

麹菌の胞子の大きさは、3〜10μm(マイクロメートル)です。
種類 メモ
黄麹菌
(Aspergillus oryzae, Aspergillus sojae)
主に「味噌」「醤油」「清酒」の製造に用いられます。 胞子の色は黄、黄緑、黄褐色
白麹菌
(Aspergillus Kawachii)
主に「焼酎」の製造に用いられます。 胞子の色は褐色
黒麹菌
(Aspergillus Iuchuensis)
主に「泡盛」の製造に用いられます。 胞子の色は黒褐色。
紅麹菌
(Monascus属)
「豆腐よう」「紅酒」「老酒」の製造に用いられます。鮮やかな紅色をした麹をつくります。
カツオブシ菌
(Aspergillus glaucus)
鰹節の製造に用いられます。 鰹節内部に残った水分の吸収や、旨味成分の生成、油脂成分の分解効果を持ちます。


 ⇒ 生物学(biology)

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