Subject   : ニューロマーケティング(Neuromarketing)

カテゴリー : ビジネス


 ニューロマーケティング(Neuromarketing)
 ニューロマーケティングは、1990年代に発展した脳スキャン技術を活用して、消費者の脳の反応を計測し、消費者心理や行動を解明しようとする研究領域です。脳の反応を測定しながら、消費者の思考や意思決定構造を解明し、マーケティングに活用しようとする研究領域。 脳神経科学とマーケティングを融合した研究領域で、欧米を中心に研究が進み、広告やブランドづくりで成果を上げ始めています。

 アンケート調査は、消費者の感情を定量的に正しく抽出できているとはいえません。また、日常のコミュニケーションや言葉によっても、個々人が脳で感じている感情を正しく伝えることは困難です。  消費者が、製品や広告を見たり、ブランド名を聞いたときに、脳のどの部位が反応するのかを解明することで、消費者の嗜好性を本当の意味で把握できることになります。  この研究が発展している背景には、fMRI(機能的磁気共鳴映像法)などの脳スキャン技術や、BMI(Brain Machine Interface)などのインターフェース技術といった技術革新があげられます。代表的な研究としては、2004年のベイラー医科大学の実験が有名です。  コカ・コーラとペプシ・コーラを、ブランド名を知らせなかった場合と知らせた場合で試飲してもらい、脳の反応を比較しました。その結果、コカ・コーラのブランドを知らせて飲んだ場合には、複雑な思考やイメージ連想をつかさどる部位が反応し、コカ・コーラのほうがおいしいと答える被験者が多くなりました。  この結果から、ブランド選択では、広告などによって形成されるイメージが重要であることが再確認され、このような研究の意義が明らかにされまし

● ニューロエコノミクスとニューロエシックス
 ニューロマーケティングが広告関連を研究対象とすることが多いのに対し、現在と将来という時間の概念を含めた意思決定における脳の研究を行うニューロエコノミクスという領域もあります。  このような領域は、人間の感情のコントロールにもつながりかねないため、ニューロエシックスという倫理面からも、今後の研究のあり方を模索する必要があります。
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