Subject  : 視床下部の体液恒常性の調節

カテゴリー: 医学 


 視床下部の体液恒常性の調節
 体液恒常性を維持するうえで、抗利尿ホルモンであるバソプレシンは腎臓における水の再吸収の程度を決定し、血液の浸透圧を制御する重要な因子である。視床下部にはバソプレシンを産生する神経細胞が存在し、その軸索は下垂体後葉に投射している。下垂体後葉から血管内に分泌されたバソプレシンは腎集合管にはたらきかけ、水チャネルであるアクアポリンの細胞膜への局在をもたらすことで腎臓での水の再吸収量を増やし[22]、利尿を妨げる効果をもたらす。視床下部の一部には血液脳関門が無い部分があり、血液浸透圧をモニターする浸透圧受容器として機能している。また、体液恒常性を調節する脳弓下器官と視床下部の室傍核との間には神経連絡が存在する。

<出典:脳科学辞典>
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