Subject  : 背内側核と腹内側核

カテゴリー: 医学 


 背内側核と腹内側核
 背内側核(Dorsomedial hypothalamic nucleus: DMN)は、腹内側核の背側、室傍核の腹側に位置し、小型または中型の細胞から構成されている。視交叉上核の主要な投射先であり、概日リズムに合わせたコルチコイド分泌とそれに付随した覚醒、運動などに関与していることが知られている。また、背内側核の神経細胞はオレキシンニューロンに直接投射しており、摂食行動や体温調節との関連が報告されている。

 腹内側核(Ventromedial hypothalamic nucleus: VMN)は視床下部の中で大きく明瞭な核であり、小型または中型の細胞から構成されている。満腹中枢としての機能は1940年代に行われた腹内側核の除去が動物に肥満をもたらすという様々な実験結果から提唱されたものであり、1970年代に肥満をもたらしているのは室傍核など腹内側核の周辺組織の受けた損傷であるというGoldらによる異論があったものの、現在でも摂食行動と体重維持を制御しているものと考えられている。

<出典:脳科学辞典>
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