Subject  : 外側野(Lateral hypothalamic area: LHA)

カテゴリー: 医学 


 外側野(Lateral hypothalamic area: LHA)
 視床下部の外側野と呼ばれる領域には、特定の神経核が存在せず、オレキシンおよびメラニン凝集ホルモン(MCH)と呼ばれる神経ペプチドを産生する神経細胞群がそれぞれ存在している。外側野の局所破壊実験によって摂食行動が抑制されることから、摂食中枢として知られていた。オレキシンニューロンとMCHニューロンは全く異なる神経群であるが、いずれも脳全体に軸索を投射している[16] [17]。オレキシンニューロンは、睡眠・覚醒や摂食、代謝など多様な生理機能を調節している[18]。睡眠覚醒障害のひとつであり、覚醒を維持できずにどのような状態でも眠りに落ちてしまう病気であるナルコレプシーは、オレキシンニューロンが特異的に脱落することによって生じることが明らかになっている。メラニン凝集ホルモンは魚類、両生類ではその名の通り体色調節に関わっているが、哺乳類では主に摂食や睡眠への関与が報告されている。

<出典:脳科学辞典>
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