Subject  : 腫瘍マーカー

カテゴリー: 健康・医療情報 


 腫瘍マーカー
癌細胞が作る物質、または癌の存在に反応して他の細胞が作る物質で、それを組織、体液、排泄物中に検出することにより、癌の存在、程度、進展度、性質などを知る目安(目印)です。。正常な細胞も多少なりとも腫瘍マーカーとして測定対象となるたんぱく質などを作ります。また、血中の腫瘍マーカーが高くても、特定のがんを正確に判断できるわけでもありません。

 ■ 悪性腫瘍全般のマーカーの特徴と臨床的有用性
● CEA(癌胎児性抗原)
大腸癌、乳癌、膵臓癌、膀胱癌、卵巣癌、子宮頸癌の人で血液中の濃度が上昇。喫煙量の多い人や、肝硬変、潰瘍性大腸炎の人でも濃度は上昇する 。 検査は癌のスクリーニング、治療のモニタリング、再発の早期発見に役立つ 。
● BFP(塩基性フェトプロテイン)
腸、脳組織から見出された塩基性胎児性蛋白。消化器癌、肺癌、前立腺癌、睾丸腫瘍 卵巣癌、子宮癌などで高い陽性率を示します。
● TPA(組織ポリペプチド抗原)
各種悪性腫瘍から精製された蛋白。消化器癌、肺癌、婦人科系癌で様症状性率が高い。(肝臓がん、胆のうがん、すい臓がん、胃がん、 大腸がん)
● IAP(免疫抑制酸性蛋白)
肝細胞やマクロファージで産生。消化器癌、肺癌、卵巣癌、癌患者の全身状態をよく反映しているので、悪性疾患の治療観察や再発の指標となります。

 ■ 肝癌
● AFP(α-フェトプロテイン)
主に胎児の癌細胞やヨークサック(卵黄嚢)でされる糖蛋白質です。成人健常者では極めて微量にしか存在しません。主に肝細胞癌で高値。 肝細胞癌性癌にはAFPは糖鎖の違いにより亜分画のALP-3が存在します。
また、卵巣または精巣の癌の人や、松果体部腫瘍がある小児や若年成人にもよくみられる 検査は癌の診断と治療のモニタリングに役立つ
● PIVKA−II(protein induced by viramin K absence or antagonisit II)
肝臓で生合成されるビタミンK依存性凝固因子(プロトロンビン)の前駆体蛋白質。 肝細胞癌で高い陽性

 ■ 膵癌、胆嚢・胆管癌
● CA19-9(carbohydrate antigen 19-9)
大腸癌培養株SW1116を免疫抗原として作成されたMoAb NS19-9により認識されるI型等鎖に属する抗原です。膵癌、胆嚢・胆管癌、胃癌、大腸癌の進行型で高い陽性率を示します。
● CA50
結腸癌由来培養細胞を免疫原として作製されたMoAbC-50を認識。CA19-9とよく相関します。膵癌、胆嚢・胆管癌、胃癌、大腸癌の進行型で高い陽性率を示します。
● SPan-I(スパンI)
膵癌や胆嚢・胆管癌で高い陽性率を示します。
● エステラーゼ1
主として膵に存在する蛋白分解酵素の1つ。膵癌で腫瘤による膵管閉塞に基づく随伴性膵炎を反映して高値を示します。膵癌の早期診断の補助に有用です。
● DUPAN-2(デュパン2)
膵癌や胆嚢・胆管癌で高値を示します。

 ■ 肺癌
● CYFRA(シフラ)
非肺小細胞癌(肺扁平上皮癌)で高い陽性率
● SCC
肺や子宮頚部など扁平上皮癌で高い陽性率
● NSE(神経特異エノラーゼ)
肺小細胞癌や神経芽細胞腫で高い陽性率を示します。

 ■ 胃癌・大腸癌
● CA72-4
卵巣癌、胃癌、大腸癌で高い陽性率
● STN(シリアルTn抗原)
卵巣癌、胃癌、大腸癌で高い陽性率
● CA19-9
糖鎖抗原19-9。 膵癌、胆嚢・胆管癌、胃癌、大腸癌の進行形で高い陽性率を示します。

 ■ 膀胱癌
● 尿中BFP(塩基性フェトプロテイン)
血清では消化器癌や腎癌、前立腺癌、睾丸腫瘍、卵巣癌、子宮癌などの腫瘍マーカーとして用いられています。膀胱癌、腎盂尿管癌などの尿路上皮癌で高い陽性率

 ■ 前立腺癌
● PSA(前立腺特異抗原:prostate specific antigen)
前立腺上皮細胞で特異的に産生される糖蛋白質、最近、ACTと結合した結合型(PSA-ACT)と遊離型(PSA-F)として存在していることが明らかにされています。 前立腺癌では前立腺肥大症に比べて総PSA(PSA-T)中のPSA-Fの占める割合が低いことが報告されています。また、PSA−TとPSA-Fの比は前立腺癌と前立腺肥大の鑑別診断に有用です。γSm(セミノ蛋白)はPSA-Fと同一物質です。
● PAP(前立腺酸性フォスファターゼ)
前立腺上皮で生成され、前立腺に最も多く含まれている糖蛋白質です。前立腺癌で高値を示します。

 ■ 乳癌
● CA15-3
糖鎖抗原15-3。再発乳癌や転移性乳癌で高い陽性率
● BCA225
再発乳癌や転移性乳癌で高い陽性率、術後の臨床効果を良く反映する。

 ■ 卵巣癌
● 糖鎖抗原125(CA-125)
卵巣癌、特に漿液性のう胞腺癌で高い陽性率を示し、臨床経過を良く反映する。 卵巣癌の他、肺癌、膵癌でも陽性

 ■ 腺癌
● SLX(シリアルLex-i抗原)
肺腺癌、膵癌、卵巣癌を始めとする各種腺癌患者血清中に高頻度に増加

 ■ 胎盤由来の癌、精巣癌
● β-ヒト絨毛性ゴナドトロピン(β-HCG)
妊娠期間中につくられるホルモンで、胎盤由来の癌がある女性や、各種の精巣癌がある男性にもみられる

 ■ 骨髄腫、リンパ腫
● β2-ミクログロブリン
各種の骨髄腫、慢性リンパ球性白血病、各種のリンパ腫の人で濃度が上昇 癌のスクリーニングには適さないが、治療のモニタリングに役立つ
 ⇒ がん

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