Subject  : 高脂血症の治療

カテゴリー: 健康・医療情報 


 高脂血症の治療
高脂血症(現在では脂質異常症)には、 高コレステロール血症、高トリグリセライド血症、 低HDL血症の3つのタイプがあります。

高脂血症と診断された場合には、放置しないで積極的に治療を受けることが必要です。高脂血症の治療の目的は、動脈硬化による病気が起こることを予防することですが、まず、食事療法と運動療法から始めます。食事療法と運動療法を行っても治療目標値に届かない時には、薬物療法に入ります。

 【食事療法】
ポイント メモ
適切エネルギーを摂取し、肥満を解消する。 標準体重を目指す。
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
中性脂肪を増やす原因となる過剰な糖質の摂りすぎやアルコールの飲み過ぎを控える。 間食で果物や菓子類をあまり食べない。週2回以上の休肝日を設ける。
コレステロールの多い食品を控える。 卵黄・レバー・ベーコン・たらこ・すじこなどは1回の量をおさえる。
コレステロールの吸収を抑える働きのある植物繊維の多い食品を多く摂る。 いも・豆類・野菜・きのこ・海藻類を積極的にとる。
身体の酸化を防ぐ効果のあるビタミンA・C・Eを多く摂る。 緑黄食野菜(ビタミンA)、野菜類 (ビタミンC)、植物油・種実類 (ビタミンE)をとる。
コレステロールや中性脂肪を低下させる作用のある大豆製品や青魚を多く摂る。 大豆・納豆・豆腐・いわし・さんま・さばなどをとる。

 【運動療法】
 運動療法は、食事療法とともに高脂血症の治療には欠かせないものです。運動によって、血行が良くなると、中性脂肪や悪玉コレステロールの分解が活発となり、悪玉コレステロールが減って、善玉コレステロールが増えます。とくに、持続的に運動する習慣をつけると、太りにくい体質がつくられます。        しかし、抗酸化能力が衰え始めた中高年の人が、あまり激しい運動を始めると、体内に大量の活性酸素を生じさせ、全身の細胞、器官、組織がその活性酸素に攻撃されることになります。運動療法は、必ず医師に相談の上、始めてください。 脂肪を燃焼させるために、12〜15分以上有酸素運動を行う。 1回30分、週3回以上を3ヶ月続けると効果が出る。

 【薬物療法】
食事療法と運動療法だけでは治療の目標値に届かなかった場合には、薬物療法を行います。治療薬は、LDLコレステロールを減らす薬剤と、中性脂肪を減らす薬剤に分類されます。
1.LDLコレステロールを減らす薬剤
  • スタチン剤
  • 陰イオン交換樹脂
  • プロブコール
2.中性脂肪を減らす薬剤
  • フィブラート剤
  • イコサペント酸
  • エチルニコチン酸


 ⇒ 高脂血症って何?

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