Subject  : いぼ、水いぼ

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 いぼ、水いぼ、うおのめ
 ● いぼ(ウイルス性疣贅(ゆうぜい))
いぼはウイルス(ヒトパピローマウイルス)の感染でおこります。いぼは患者から他の人へと伝染するより、同じ人の体の他の部分へと伝染することが多くなります。表面はぎらざらした灰白色をしています。手の指、膝、足の裏などにできることが多く、少年、少女によくみられます。 見た目やできる場所の違いによって尋常性ゆうぜい、青年性扁平ゆうぜい、尖圭コンジローマなどに分けられます。

普通のいぼ(尋常性疣贅)は硬い突起状のいぼで、表面がザラザラしています。このいぼはほとんどの人にあります。形は円形か、不規則な形で、色は灰色、黄色、茶色などです。大きさは直径が約1センチメートル以下のものがほとんどです。このいぼはけがをしやすい場所、つまり膝、顔面、指、爪の周り(爪周囲疣贅)によくできます。いぼが周囲の皮膚に広がることがあります。
扁平いぼは子供や若い成人によくできるいぼで、群れになってできます。表面はなめらかで、黄色がかった茶色やピンク色、あるいは周囲の皮膚と同じ色の場合もあり、顔面や手の甲によくできます。男性ではひげの生える部位、女性では脚にもよくみられ、ひげや脚の毛をそることによって広がります。
尖形コンジロームは陰茎、肛門、陰門、腟、子宮頸部にできるいぼです。これは不規則な形のでこぼこした突起で、小さなカリフラワーのかたまりのようにみえることがよくあります
足底いぼは足の裏にできますが、このいぼは足の裏にかかる体重によって押されて平らになり、その周囲が厚くなった皮膚で囲まれます。このいぼは硬くて平らでその表面がザラザラしており、周囲の皮膚との境界がはっきりしています。足の甲やつま先にできることもあり、その場合は盛り上がった形で多肉質になります。色は灰色、茶色などで中心部が黒くなっています。
糸状いぼは、細長くて小さい突起で、まぶた、顔面、首、唇などにできます。

このウイルスに特効薬は今のところありません。したがって病院によって治療法が全く違っていたりすることがあります。冷凍凝固療法と電気凝固療法、およびグルタールアルデヒド塗布法(医師の厳重な管理が必要)などがあります。
いぼを取るのに使われる薬剤には、サリチル酸、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、トリクロロ酢酸、カンタリジン、ポドフィリンなどがあります。扁平いぼには、レチノイン酸、サリチル酸などの剥皮用の薬を用います。5‐フルオロウラシル配合のクリームや溶液を使うこともあります。患者が自分で塗ることのできる薬剤もありますが、病院で塗ってもらう必要があるものもあります。これらの薬の多くは正常な皮膚もヒリヒリさせる刺激があるので、自分で塗る場合は使用方法をきちんと守って使わなくてはなりません。

 ● 水いぼ(伝染性軟属腫)
乳幼児にしばしばみられる病気で、伝染性の強いいぼです。粟粒のような湿疹がしだいに大きくなって、真ん中にくぼみのある、表面がツヤツヤした、やわらかいいぼができます。わきの下など、皮膚がすれ合うやわらかいところによくできますが、ほとんどの場合かゆみや痛みはありません。 ほとんどの場合、1〜2年で自然治癒します。
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