Subject  : 多形滲出性紅斑〔たけいしんしゅつせいこうはん〕

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 多形滲出性紅斑〔たけいしんしゅつせいこうはん〕
あずき大から、ハトの卵大ほどの円形の赤い発疹(ほっしん)で、全体が皮膚より盛り上がっています。中心はへこんでいますが、中央に小さな水疱(すいほう)があることもあります。融合して、大きな局面をつくることもあります。再発しやすく、関節痛を伴うことがあります。

多形滲出性紅斑では、環状や円形の浮腫性紅斑が左右対称性に多発する。手背や四肢伸側の関節部に多く、薬剤性や腫瘍に伴う場合は体幹にも拡大する。個疹は辺縁が隆起し、中心に発赤の増強を伴うと標的状病変となる

目の結膜、陰部、口腔(こうくう)粘膜を含めて、多形滲出性紅斑が全身に出て発熱、疼痛(とうつう)などの全身症状が強い重症のタイプがあります。きちんとした治療をしないと、生命に危険が及ぶこともあります(スチーブンス・ジョンソン症候群)。

病因は感染アレルギー(単純ヘルペスウイルスなどのウイルス、マイコプラズマ、溶血性レンサ球菌など)や薬剤アレルギーが多く、その他昆虫アレルギー、膠原病、寒冷刺激、造血器腫瘍などの悪性腫瘍でもみられる

 【症状】
 発熱や倦怠感に続いて、四肢、特に手のひらや足の裏にやや盛り上がった水っぽい紅斑(こうはん)ができます。 次々に新しい紅斑ができるため、紅斑同士が地図状にくっついたり、紅斑の中央部に水疱(すいほう)ができることもあります。
若い女性に多く、おもに手足、ことに手足の甲、ひざ、ひじにむらがってできます。左右対称性にあらわれます。多くはかゆみがあります。

 【診断と治療】
 紅斑の特徴から診断がつきますが、血液検査でCRP(C反応性たんぱく)や白血球数、ウイルス抗体価などを調べます。

原因がわかるときは原因の治療。
1.「ベリーストロング群」ないし「ストロング群」のステロイド軟膏の外用を行う。浮腫が著しく水疱を形成する場合は「ストロンゲスト」群のステロイドを使用することもある。
2.抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、ビタミンE、ニコチン酸の内服。
 ⇒ 皮膚疾患

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