Subject  : 認知症(Dementia)

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 認知症(Dementia)
 認知症(Dementia)は、後天的な脳の器質的障害により、いったん正常に発達した知能が低下した状態をいう。これに比し、先天的に脳の器質的障害があり、運動の障害や知能発達面での障害などが現れる状態は知的障害、先天的に認知の障害がある場合は認知障害という。
 認知症とは記憶障害とそれ以外の認知機能障害(抽象思考の障害、判断の障害、言葉、動作、認知、ものごとを計画立てて行う能力などの障害)が存在し、社会的または職業上の能力の低下を来たした状態のことを言います。  記憶障害だけあって、他の認知機能は正常で、日常生活に問題がない場合、加齢による良性のもの忘れや軽度認知機能障害(MCI)と呼ばれるものを含んでおり、その時点では認知症とは診断されません。
 また、意識障害や抑うつ状態のときにも認知症と似た症状を示すことがあるため注意が必要です。

 【原因】
認知症を来たす疾患はきわめて多く、アルツハイマー病やピック病などの神経変性疾患、脳血管障害による認知症、下垂体や甲状腺などの内分泌器官の機能低下によるもの、肝臓や腎臓などの臓器の不全によるもの、ビタミンB1欠乏など栄養障害によるもの、心不全や呼吸不全などによる低酸素脳症、抗精神病薬、抗うつ薬などの医薬品によるもの、一酸化炭素や重金属、有機化合物などによるもの、ヘルペスウイルスによる脳炎や結核性髄膜炎、神経梅毒などの中枢神経感染症、脳腫瘍、正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫や脳挫傷など頭部外傷に伴うもの、悪性腫瘍に伴うもの、てんかんなどがあります。

 【症状と診断】
認知症の最初の症状としてしばしばみられるのは、同じことを何度も言ったり、聞いたりするようになった、置き忘れやしまい忘れが目立つようになった、日常的な物事に関心を示さなくなった、やたらと怒りっぽくなった、といった症状です。 専門外来では、どのような症状が、いつ、どのように出現し、どのような経過をしたのか、などの病歴の聞き取りから始まり、麻痺やパーキンソン症状がないかなどの診察、記憶や知能を調べる簡単な心理検査が行われます。  更に画像検査(CTやMRI検査など)、機能画像検査(脳の血流や代謝を調べる脳血流シンチグラフィーやPETなど)、血液検査(ビタミンやホルモンの値や梅毒の検査など)、より詳しい心理検査などが行われたり、必要に応じて脳波検査や髄液検査なども行われ、それらの結果から総合的に診断されます。

 【治療】


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