Subject  : サイトカーンストーム

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 サイトカーンストーム 
 感染症や薬剤投与などの原因により,血中サイトカイン( IL-1,IL-6,TNF-αなど)の異常上昇が起こり,その作用が全身に及ぶ結果,好中球の活性化,血液凝固機構活性化,血管拡張などを介して,ショック・播種性血管内凝固症候群(DIC)・多臓器不全にまで進行する.この状態をサイトカインストーム(cytokine storm)という。

サイトカインストームが起こると、血管が大量の免疫細胞で詰まって交通渋滞のようになり、臓器に酸素や栄養分が届かなくなってしまうことがある。また、感染した細胞に向けられたはずの毒性を持つ免疫関連分子が、血管から漏れ出て健康な組織を損傷してしまうこともある。場合によっては、こうした分子の渦が呼吸困難を引き起こす。サイトカインストームが止まらない限り、患者は組織を損傷し、臓器不全を起こし、そして究極的には死に向かうことになる。
サイトカインストームが起きると、発熱や倦怠感などが過剰に起き、全身状態の悪化に繋がります。またそれ以外にも、血液を固める凝固系にも異常を起す場合があります。

サイトカインは、身体に異常が起きていることを知らせてくれ、身体を守るために分泌されるため、防御反応を調整するのに需要な働きを担っています。病原体に感染すると、その細胞から炎症が起きたことを知らせ、炎症を抑えるようにサイトカインを使って情報を伝えます。 サイトカインが分泌されると、発熱や頭痛、倦怠感などが症状として現れる時があります。風邪やインフルエンザに罹った時もサイトカインが働いています。病原体の感染量が多くなると、炎症量も多くなり、サイトカインも大量に放出されて、サイトカインストームが起きます。

 ■ 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)
COVID-19と関連して、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS, Myalgic Encerphalomyelitis/Chronic Fatigue Syndrome)の発症増加の可能性も危惧されています。

感染後に発症するME/CFSは、ブルセラ症、EBウイルス、ライム病、Q熱、ウイルス性髄膜炎、デング熱などのパンデミックの後で増加するリスクがすでに報告されている。

新型コロナウイルス感染では、血栓を作るのに2つのパターンがあると言われています。

@ サイトカインストームにより、血液の凝固系に異常が起こることで血栓が作られてしまいます。これにより、心筋梗塞、肺塞栓症、脳梗塞、下肢動脈塞栓を発症する可能性があります。

A 新型コロナウイルス自体が、肺を通じて血管内に入り込み、血管を直接攻撃して血栓を作る可能性も報告されています。血管の内皮細胞の表面にウイルスが接着することで、血管炎が起こり、血管が傷つくことで血栓ができてしまう可能性があります。

B ワクチンが免疫機能を活性化すると、『免疫の暴走状態』と呼ばれるサイトカインストームが生じることがあります。その暴走によって心筋梗塞や脳卒中を発症して、突然死することが考えられます。ワクチン接種後の心筋炎重症化はサイトカインストームが原因と考えられます。

 ⇒ サイトカイン

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