Subject  : ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)

カテゴリー: 健康・医療情報 > 薬学 


 ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)
 高血圧症治療薬であるミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)は下記の3成分が存在します。
・スピロノラクトン(商品名:アルダクトンA)
・エプレレノン(商品名:セララ)
・エサキセレノン(商品名:ミネブロ)

Naの再吸収とKの排泄を抑えることからカリウム保持性利尿剤ともいわれます。 アルダクトンA、セララについては高血圧症だけでなく心不全にも適応があります。

降圧目的だけでなく、サイアザイド系利尿剤などの低カリウム血症防止や、心臓や腎臓などの臓器保護などを期待して処方される傾向があります。

ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)はレニン・アンデオテンシン・アルドステロン系の最終産物であるアルドステロンの働きを抑えることで降圧効果を示します。

ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)はアルドステロンがMRに結合するのを阻害し、アルドステロンの作用を抑え降圧作用を示します。アルドステロン阻害薬とか抗アルドステロン薬と呼ばれることもあります。

またミネラルコルチコイド受容体は尿細管だけでなく心臓や血管にも存在しており、アルドステロンの作用が過剰となると腎臓や心臓、血管の組織障害が促進されてしまいます。 通常、第一選択薬として単独では用いず、治療抵抗性あるいは低レニン性の高血圧症に対し、他の降圧薬と併用することが多いです。また、臓器保護作用をもつとされ、心臓の線維化・心肥大などの進展抑制が期待できることから、心疾患合併高血圧症に好んで用いられます。アルダクトンとセララは心不全に対する効能を取得しており、大規模臨床試験で予後改善効果が示されています。

 ▼ 主な副作用
   副作用でもっとも重要なのが高カリウム血症です。予防のため定期的な血清カリウム値の測定が欠かせません。
旧来のアルダクトンは、他のホルモン受容体に影響が及び、女性化乳房や生理不順など性ホルモン関連の副作用がでやすいのです。

 ⇒ 心臓病(循環器疾患)の薬と働き

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