Subject  : 心臓弁膜症

カテゴリー: 健康・医療情報 > 薬学 


 心臓弁膜症
 心臓弁膜症はどの弁でも起こりますが、海外では「大動脈弁」と「僧帽弁」が97%を占めていると報告されています。

<出典:心臓弁膜症サイト>

 ● 大動脈弁狭窄症
 大動脈弁が開かなくてはならないときに完全には開かず、左心室から大動脈へと送られる血流が妨げられるため左心室に負担がかかります。また、送り出される血液量も少なくなるので、心筋も酸素不足に陥ります。特徴的な症状は、胸痛、失神、呼吸困難です。

 ● 大動脈弁閉鎖不全症
 大動脈弁が閉じるべきときに閉じず、大動脈へ送り出された血液が左心室へ逆流します。逆流した分、多くの血液を送り出そうとするため左心室に負担がかかり、心臓が拡大します。特徴的な症状は、胸痛、呼吸困難です。

 ● 僧帽弁狭窄症
 僧帽弁の開きが不十分なため、左心房から左心室への血流が妨げられます。その結果、左心房に血液がたまり、血栓ができやすくなります。特徴的な症状は、息切れ、咳(特に夜寝床に入ると咳がひどくなる)、動悸、体重の減少です。

 ● 僧帽弁閉鎖不全症
 僧帽弁が完全に閉じないため、左心室から大動脈だけに送られるはずの血液が左心房へ逆流します。その結果、大動脈へ多くの血液を送り出そうとして左心室に負担がかかり、心臓が拡大します。特徴的な症状は、息切れ、咳、動悸です。

 ● 三尖弁狭窄症
 三尖弁が厚く硬くなり狭くなることによって、右心房から右心室への血流が妨げられます。三尖弁狭窄症は、ほとんどの症例でリウマチ熱が原因ですが、リウマチ性心疾患が激減した現在では稀な病気です。特徴的な症状は、首の不快感、動悸、静脈内の血圧上昇による肝臓の腫れ(腹部不快感)です。

 ● 三尖弁閉鎖不全症
 三尖弁が閉じにくくなり、右心房から右心室に送られた血液の一部が右心房へ逆流します。その結果、右心房の拡大、右心房の内部の血圧が上昇します。ほとんどの場合、症状はありません。重症な場合は、下肢のむくみ、頸静脈の張り、腹部不快感や全身倦怠感、心房細動などが起こります。

 ● 感染性心内膜炎
 細菌や真菌(カビ)が血液中に入り、心内膜(心臓の内側をおおう膜のこと)に感染することによって炎症が起きることです。細菌は増殖すると、いぼ状の塊(疣腫または疣贅/ゆうしゅ または ゆうぜい)を形成します。心臓弁に疣贅ができると、弁やその周辺組織が破壊され、心臓弁膜症の原因になることもあります。

 ⇒ 心臓病(循環器疾患)の薬と働き

[メニューへ戻る]  [カテゴリー一覧]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]