Subject  : ホメオパシー療法

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 ホメオパシー療法
 ホメオパシー療法は、ドイツの医師サミエル・ハーネマンによって1796年に土台が築かれた治療法です。新潟大学付属病院の鈴木知子氏の報告でも「古くて新しい治療法」と紹介されている「ホメオパシー療法」は、“似たものは、似たもので治せ!”という類似原理にしたがって治療する治療法です。類似原理は、古くは、ギリシアの医師・ヒポクラテスの著書にも紹介されているといわれるほどの歴史をもっています。ヒポクラテスは、すでに「病の治療には、類似療法と対称療法の2種類の方法がある。」とギリシア時代に述べていたようですが、類似原理が一般に脚光を浴びるようになったのは、ハーネマンが医師として類似療法を実践するようになってからのことです。

対称療法は、いわゆる現代医学の方法であり、例えば、熱があるときには熱を下げる薬を与えます。一方の類似原理に基づく治療方法というのは、我々の常識からは考えにくいことなのですが、熱があるときには体温を上昇させる薬を与えるという風に、健康時に似た症状を引き起こす薬物を選んで患者に与えるという治療法なのです。身近な例で検証するならば、軽度の火傷のときには水などで冷やすのが常ですが、類似原理では、水で冷やすのではなく、人肌よりやや温かいぐらいの温パックで患部を温めるということになります。火傷の例はちょっと極端な例ですが、欧州ではこうした類似原理に基づく治療法が現実に行われているのです。実際、ちょっと首を傾げたくなるような治療法ですが、先述の鈴木氏も硬派学術誌『Lancet』に花粉症での効果を示した報告論文が掲載されていると紹介されているように、慢性疾患に好んで使われる傾向があるようです。

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