Subject  : 好酸球性筋膜炎

カテゴリー: 健康・医療情報 > 自己免疫疾患


 好酸球性筋膜炎
 激しい運動や外傷の後に、四肢の筋膜(筋肉を包む膜)に炎症が起きる病気です。国内では100例前後しか報告されていませんが、実際にはもっと多いと考えられています。多くは30〜60歳代に発症し、男性に多い傾向があります。1990年代にトリプトファンを内服している人にこの病気が多発した事がありましたが、その後報告は減少しています。血液検査では白血球の1種の好酸球の増加と免疫グロブリンの上昇があります。検査では抗核抗体やリウマチ因子は陰性です。病理組織では筋膜周囲に炎症が起きて筋膜が肥厚し、線維化が見られます。好酸球の浸潤が認められない場合もあります。遺伝性はありません。

 【症状】
 痛みと発赤を伴って四肢が対側性に腫れ、皮下が硬くしこります。強皮症に似た症状ですが、手指の皮膚硬化やレイノー症状はなく、内臓病変も伴わない点が異なります。関節の運動制限のために関節拘縮が起こることがあります。四肢末端、顔面、躯幹の皮膚が硬くなることは希です。

 【治療法】
 ステロイド薬がよく効きます。症状の改善に伴って減量し、維持療法のあと治療の必要がなくなります。軽症例では治療しないでも自然によくなることもあります。進行した皮膚硬化や、関節拘縮は難治性となることもあります。

<出典:難病情報センター>
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