Subject  : 成人スティル病

カテゴリー: 健康・医療情報 > 自己免疫疾患


 成人スティル病
 発熱、関節炎、発疹を繰り返す病気です。全国で約1,000人がこの病気と推測されています。男女比は約1:2で女性に多く、20〜40歳代に多く発症します。原因は不明ですが、ウィルスなどの感染症が引き金となり、炎症を起こす物質(サイトカイン)が持続的に過剰に作られてしまいます。発症には免疫異常が関係していると考えられています。遺伝性はありません。まれに、経過中に膠原病を発症したり悪性腫瘍がみつかることがあります。

 【症状】
 発熱は夕方から夜間に高く昼間は平熱となる傾向があります。関節痛は手関節や膝関節などにみられ腫脹も伴います。皮疹は、発熱時に目立つ傾向のある蕁麻疹に似たサーモンピンク色の発疹がよく見られます。痒みはあまりありません。掻破痕に沿った線状の紅斑や、麻疹(はしか)に似た発疹など色々な皮疹が出ることがあります。その他では肝障害、リンパ節腫脹、咽頭痛、白血球増加、炎症反応陽性、フェリチンの著増などがみられます。リウマチ因子や抗核抗体は陰性です。

 【治療法】
 ステロイド薬がよく効きます。比較的少ない量で効果がみられますが、病気の程度によって使う量が変わります。難治性の場合は免疫抑制剤を併用します。小児のスティル病ではトシリズマブ(アクテムラ)という生物学的製剤の注射薬も使われます。この薬は成人にも有効と考えられています。

<出典:難病情報センター>
 ⇒ 膠原病(自己免疫疾患)

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