Subject  : 片側巨脳症(指定難病136)

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 片側巨脳症(指定難病136)
 片側巨脳症は、先天的に一側の大脳半球が形成異常により巨大化した状態で、難治てんかん、不全片麻痺、精神運動発達遅滞の三主徴を呈する。基礎疾患のない孤発性 (isolated form) と神経皮膚症候群を基礎疾患とする症候性 (syndromic form) に分類される。

 【原因】
 症候性では、結節性硬化症、伊藤白斑、線状皮脂腺母斑症、プロテウス(Proteus)症候群などの神経皮膚症候群が基礎疾患として知られている。しかし、家族発生例は、一卵性双生児を除き、ほとんど知られていない。孤発例では基本的に遺伝的素因はないとされている。

 【症状】
 難治てんかん、不全片麻痺、精神運動発達遅滞の三主徴を呈する。胎児期から出生時までに大頭を指摘されていることもある。てんかんの発症時期は、新生児期から乳幼児期が大半で、強直発作やシリーズ形成性スパスムを呈し、脳波上の特徴から大田原症候群やウエスト症候群と診断されることが多い。乳幼児期後半以降になると不全片麻痺や精神運動発達遅滞が指摘されるようになる。多くの場合てんかん発作の頻発によりてんかん性脳症を呈し、発達の停滞と退行を来たし、重度の発達障害に至る。

 【治療法】
 種々の抗てんかん薬でてんかん発作の抑制を試みるが治療抵抗性の場合が多い。てんかん発作が抑制されない場合は、早期に外科治療(半球離断術)を行うことで、約6割の症例で発作消失が期待できる。

<出典:難病情報センター>
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