Subject   : クエン酸サイクル(TCA回路)

カテゴリー  : 学びの館 > 生化学 


 クエン酸サイクル(TCA回路)
クエン酸サイクルとは、 食事から摂った糖質 、疲労の原因物質である乳酸 体脂肪 などを分解し、エネルギー(筋肉)に変換するサイクルです。 別名、クエン酸回路、TCA回路、TCAサイクル、トリカルボン酸回路、 クレブス回路などとも呼ばれる。
まず最初に「クエン酸」が「アコニット酸」になり⇒「イソクエン酸」⇒「アルファケトグルタル酸」⇒「コハク酸」⇒「フマール酸」⇒「リンゴ酸」⇒「オキザロ酢酸」になり「オキザロ酢酸」と「活性酢酸」が結合して「クエン酸」を作ります。
反応 酵素
1 クエン酸 → cis-アコニット酸+H20 アコニット酸ヒドラターゼ
2 cis-アコニット酸+H20 → イソクエン酸 アコニット酸ヒドラターゼ
3 イソクエン酸+NAD+ → 2-オキソグルタル酸+NADH+CO2 イソクエン酸デヒドロゲナーゼ
4 2-オキソグルタル酸+NAD++SH-CoA → スクシニルCoA+NADH+CO2 2-オキソグルタル酸デヒドロゲナーゼ
5 スクシニルCoA+GDP(ADP)+Pi(リン酸)→コハク酸+GTP(ATP)+SH-CoA スクシニルCoAシンテターゼ
6 コハク酸+FAD → フマル酸+FADH2 コハク酸デヒドロゲナーゼ
7 フマル酸 → l-リンゴ酸 フマル酸デヒドラターゼ
8 l-リンゴ酸+NAD+ → オキサロ酢酸+NADH リンゴ酸デヒドロゲナーゼ
9 アセチルCoA+オキサロ酢酸 → クエン酸+SH-CoA クエン酸シンテターゼ

「活性酢酸」とはアスパラギン酸、脂肪酸などです。 活性酢酸は、クエン酸サイクルを一巡する間に完全に燃焼して炭酸ガスと水に変わり、発汗や呼吸で排泄され、燃えてできた熱は「ATP」というエネルギー貯蔵物質に変わります。
このATPが、エネルギーであり、毎日の基礎代謝や生活活動代謝時に必要に応じて供給されていきます。
● クエン酸サイクルの効果
サイクルが調子良く活動していないときには、ピルビン酸は乳酸に変わります。 この乳酸が問題で、細胞内に発生した乳酸は血液中に溶出し、量を増すごとに血液を酸性にします。血液が酸性化されると、疲労の原因となってしまいます。 しかし、クエン酸を補給してやると、クエン酸サイクル活動が活発になってきます。 そうすると乳酸はピルビン酸に変わり、活性酢酸を経てクエン酸サイクルに入り完全に燃焼します。 乳酸が消えると、血液は酸性から弱アルカリ性に変わり、疲労は回復します。 これがクエン酸サイクルの効果です
 ⇒ 脂肪酸

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