Subject   : 菌根(Mycorrhiza)

カテゴリー  : 学術情報 


 菌根(Mycorrhiza)
 菌根(きんこん)は、菌類が植物の根に侵入して形成する特有の構造を持った共生体。菌根を作る菌類を菌根菌という。

 植物(Plant)の根(Root)と菌類(Fungus)との共生体(Symbiotic Association)を菌根(きんこん、Mycorrhiza)と呼ぶ。その菌類は菌根菌(Mycorrhizal Fungi)である。菌糸(Hypha)が根の細胞壁(Cell Wall)の内側に侵入するタイプ(内生)と侵入しないタイプ(外生)に分けられる。後者は外生菌根ないし外菌根(Ectomycorrhiza)と呼ばれる。前者にはいくつかのタイプがあり、その中で代表的なものがアーバスキュラー菌根(Arbuscular Mycorrhiza)である。これは、侵入した菌糸が樹枝状体(Arbuscule)や嚢状体(Vesicle)を形成するために、以前はVA菌根(Vesicular-Arbuscular Mycorrhiza)と呼ばれていたが、必ずしも嚢状体は形成されないために、現在はアーバスキュラー菌根(略してAM)と呼ばれている。  多くの植物が何らかの菌根を持つと考えられている。

分類 メモ
アーバスキュラー菌根 かつてはVA菌根と呼んだ
外生菌根(外菌根) 植物細胞内には入らず、細胞間隙に入る 菌根である
内外生菌根
アルブトイド菌根
モノトロポイド菌根 シャクジョウソウ型菌根 monotropoid mycorryhiza
エリコイド菌根
ラン菌根 皮層細胞内に菌糸コイル (菌毬) を形成する。この菌糸コイルは一定期間を経ると、植物に分解吸収される
ハルシメジ型菌根 菌糸が根端部を覆い、根冠、頂端分. 裂組織、先端部の皮層を破壊 し、侵入した後、中心柱の周囲で崩壊するという形態をとる

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