Subject   : 組み換えたんぱく質ワクチン

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 組み換えたんぱく質ワクチン
 ウイルスの構成成分である抗原たんぱく質を昆虫細胞や植物、哺乳動物細胞などで作り、単離・精製したワクチン。投与後、抗原たんぱく質が細胞外から取り込まれ、ペプチド(たんぱく質の断片)に分解されて、主に液性免疫を誘導すると考えられている。

米国では2013年、昆虫細胞を使ったたんぱく質発現システムを用いた仏サノフィ(旧米プロテインサイエンス)の季節性インフルエンザワクチン「フルブロック」が承認、販売されており、相当数の投与実績がある。

 ■ COVID-19に対する組み換えたんぱく質ワクチン
 新型コロナウイルス感染症に対しては、主にスパイクたんぱく質を抗原とする組み換えたんぱく質ワクチンを、米バイオ医薬品開発のノババックス、中国クローバー・バイオファーマシューティカルズ、サノフィ、塩野義製薬(UMNファーマ)などが開発中。免疫原性を高め、抗原量を減らして供給量を増やすためとみられるが、いずれも何らかのアジュバントを添加して開発を進めている。

台湾では、台湾産ワクチンである緊急使用許可(EUA)を取得した高端疫苗生物製剤股有限公司(MEDIGEN VACCINE BIOLOGICS CORP)の「MVC-COV1901」(高端社製ワクチン)の接種を2021年8月から開始した。高端社製ワクチンは、アメリカ国立衛生研究所(NIH)から抗原を取得、技術協力の下で開発された。

 ⇒ ワクチンの種類

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