Subject   : エンテロウイルス (enterovirus)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 エンテロウイルス (enterovirus)
 エンテロウイルス (enterovirus) は、ピコルナウイルス科のエンベロープのない一本鎖RNAウイルスである。腸管内で増殖するウイルスの総称のため、腸管ウイルスともいう。

腸管ウイルスは、本属のポリオウイルス、 コクサッキーウイルス、エコーウイルス、パレコウイルスの各ウイルスを含むが、新たに発見されたものについてはEV68〜71, 73と命名されている。日本の手足口病患者から検出されるのは主としてコクサッキーウイルスA16(CA16)とエンテロウイルス71(EV71)である。EVは経口あるいは糞口感染する。エンテロウイルス71の中枢神経合併症(無菌性髄膜炎、脳炎)には重篤なものがあるので注意を要する。ウイルスは、胃液の強酸や膵液のアルカリで死滅することなく消化管(特に腸)の中で増殖する。

<出典:Wikipedia>

 ■ 腸管ウイルス
 エンテロウイルスは、腸管で増殖するウイルスの総称です。人に感染症を起こすのは67種類(ポリオ1〜3型、コクサッキーA群1〜22型、24型、コクサッキーB群1〜6型、エコー1〜7型、9型、11〜27型、29〜31型、エンテロ68型〜71型)のウイルスが存在し、年毎に流行するウイルス型が異なります。夏季を中心に5月から10月にかけて流行します。 エンテロウイルスが主として腸管あるいはその近辺の限られた組織にとどまる場合は無症状で経過し、人は免疫を獲得して感染は終わる(不顕性感染)。感染がさらに進み、ウイルス血症を起こして体内の諸組織及び中枢神経系へ波及すればそれぞれの段階に応じて種々の臨床症状を起こすことになる。

 最も軽い疾患としては発熱、またはこれと上気道炎症状を併発した急性熱性疾患(夏かぜ)である。その他、皮膚・粘膜の発疹、心嚢炎、またはウイルスが中枢神経へ進入すれば無菌性髄膜炎あるいは麻痺を起こすことになる。

新生児が感染(希に子宮内で感染)した場合、希に重症化し無菌性髄膜炎、心筋心膜炎を発症し死亡例もある。 妊婦は感染により早産の可能性があるため注意が必要(特に出産直前の2週間に感染するとリスクが高まる)。
 ⇒ ウイルスの種類

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