Subject   : ヌクレオカプシド(nucleocapsid)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 ヌクレオカプシド(nucleocapsid)
 ヌクレオカプシド(nucleocapsid)、ウイルスのゲノム(DNAあるいはRNA)とゲノムを包むタンパク質(カプシド)の総称。ヌクレオキャプシドとも表記される 。タンパク質とゲノムの複合体(核タンパク質 (nucleoprotein) もヌクレオカプシドの一部とみなされる。ポリオウイルスのような単純なウイルスではヌクレオカプシドはウイルスの構成成分全てを含むが、他の多くのウイルスではヌクレオカプシドは何らかの機能を有する他の構造物とともにエンベロープに包まれている

<出典:Wikipedia>

 ■ ヌクレオカプシドタンパク質(N-タンパク質)
 ヌクレオカプシドタンパク質(N-protein)は、コロナウイルスRNAゲノムに結合する構造タンパク質であり、封入された核酸の周囲に殻 (カプシド) を作成します。Nタンパク質は、
 1) ウイルスアセンブリ中にウイルス膜タンパク質と相互作用し、
 2) RNA合成とフォールディングを支援し、
 3) ウイルスの出芽に役割を果たし、
 4) 細胞周期と翻訳を含む宿主細胞の応答に影響を与えます。

 SARS-CoV-2ヌクレオカプシド(N)タンパク質(核タンパク質)は,RNAパッケージおよびウイルス粒子の放出に関与することにより,ウイルス感染において重要な役割を果たします。核タンパク質はウイルス感染時に高度に発現し,ワクチン開発の血清学的分析で広く使用されています。COVID-19患者の血清には核タンパク質に対するIgG,IgM,およびIgA抗体が含まれ,SARS-CoV-2核タンパク質が診断目的に有用な,強力な抗原であることを示しています1。さらに,SARS-CoV-2の核タンパク質のRNA結合N末端フラグメントの結晶構造が確立されており,このことは抗COVID-19治療法の開発に特に有用です。

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