Subject   : 植物由来ワクチン

カテゴリー  : 学術情報 > 


 植物由来ワクチン
 植物由来ワクチンは、植物を用いてウイルス様粒子(Virus Like Particle:VLP)製造技術を用いた新規ワクチンです。ウイルス様粒子(Virus Like Particle)製造技術を用いた新規ワクチンです。

植物由来ワクチンでは、バイオリアクターは不要になります。植物自体がその役割を果たすからです。温度や湿度が制御された製薬専用の温室で、植物を育成するだけです。温室内に昆虫や害虫は侵入させないが、無菌状態を維持する必要はありません。

植物への感染力がある土壌細菌アグロバクテリウムを無数に含む液で満たされた容器に浸す。この温室のアグロバクテリウムには、インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスの遺伝情報の断片を組み込んでいる。ベンサミアナタバコの苗を溶液に浸しながら、小型の減圧装置で根の部分を減圧すると、すぐに葉はしおれた状態になる。数秒後に復圧すると、葉は再び広がって、スポンジのようにアグロバクテリウムを含む液を吸収し、全体に行き渡らせる。

 このようにほんの数分間で、ベンサミアナタバコはミニサイズのバイオリアクターに変身する。アグロバクテリウムが植物細胞に感染すると、感染力をもたない抗原であるウイルス様粒子(VLP)を無数に作りだす。

精製段階を完全にカットして、この問題を回避する植物由来ワクチンもある。ワクチン生産に広く使用されている遺伝子組み換えレタスはその一例だ。開発に携わってきた米ペンシルベニア大学の研究者、ヘンリー・ダニエル氏によれば、レタスの種子の葉緑体のゲノムに、遺伝子技術を利用してウイルスの遺伝情報を挿入するのだという。

 ■ 植物由来の新型コロナウイルスワクチン
 田辺三菱製薬の子会社であるMedicago Inc.(カナダ・ケベック市)の製造技術は、遺伝子組み換え技術を使用しているため、製造開始に必要なものは流行株の遺伝子情報のみで、また一過性の遺伝子発現であるため、従来の鶏卵培養法と比べて大幅に短い期間でワクチンを製造することが望めます。 

タバコ属の植物(ベンサミアナタバコ)からワクチンを作る技術開発を進めている。現在、カナダや米国、英国などで約3万人を対象にした大規模な最終段階の治験を実施している。重度の副反応は確認されていないという。

 ⇒ ワクチンの種類

[メニューへ戻る]  [カテゴリー一覧]  [HOMEへ戻る]  [用語索引]  [前のページに戻る]