Subject   : 組織トロンボプラスチン(tissue thromboplastin)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 組織トロンボプラスチン(tissue thromboplastin)
 組織トロンボプラスチンは、現在「組織因子」と呼ばれているものと、リン脂質からなっていることが明らかになりました。

体で実際に外因系の反応が起こる際には、組織因子と、血小板の膜などに存在するリン脂質とが、血漿中の凝固因子とともに複合体を形成することで開始されるのです。
そこで、「組織トロンボプラスチンから組織因子を取り除いたもの」という意味で、このリン脂質の部分だけを指して「部分トロンボプラスチン」という別名で呼ぶようになりました。

このリン脂質(部分トロンボプラスチン)は、組織因子と結合して外因系凝固を起こす以外にも、内因系や共通系での反応にも広く関与しています。

したがって、部分トロンボプラスチンに相当する物質を血漿に加え、さらに異物と接触させてやれば、内因系・共通系の凝固を再現することができます。これがAPTTの原理です。

■ APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)
 APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)は、接触因子活性化剤によりフィブリンが形成されるまでの内因系凝固に要する時間を反映する。クエン酸加血漿にAPTT試薬(リン脂質と陰性荷電体)を添加して凝固時間を測定する。この凝固過程には、フィブリンゲン、プロトロンビン、内因系(FXII、FXI、FIX、F[)と共通因子系(FT、FU、FX、FX)の活性、プレカリクレイン、高分子キニノゲンが関与する。APTT延長はこれら因子の減少、機能低下および抑制物質の存在を反映する。血友病A,B、von Willebrand 病の診断に用いられている。それ以外にも、肝障害やビタミンK欠乏ならびに播種性血管内凝固症(DIC)でも延長する。

 ⇒ 血液凝固反応因子

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