Subject   : 血液凝固第X因子(coagulation factor X)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 血液凝固第X因子(coagulation factor X)
 血液凝固第X因子(coagulation factor X)とは、第X因子は肝臓でビタミンK依存的に合成される。(別名:スチュワート因子)
第X因子は、いずれもセリンプロテアーゼである内因系テンナーゼ(intrinsic Xase)または外因系テンナーゼ(extrinsic Xase)によって活性化されて第Xa因子となる。内因系テンナーゼとは、第IX因子と、その補因子である第VIII因子などが複合体を形成したものである。

分子量 59,000 Da、ビタミンK依存性の糖タンパク質、半減期:40-45時間(2日弱)、血中濃度 8mg/L

 2本鎖構造(軽鎖と重鎖)、Xase(IXa因子, VIIIa因子、リン脂質複合体)あるいは組織因子、VIIa因子とリン脂質(血小板あるいは血管内皮細胞上)で活性化される。生じたXa因子はVa因子、リン脂質複合体(prothrombinase)を形成し、プロトロンビンを効率よく、活性化する。Xa因子はプロテアーゼ活性型受容体PAR(protease-activatedf receptor;PAR)1とPAR2の活性化を介して炎症、創傷治癒および免疫現象に関与する大事な役割を演じる。Xa因子はヘパリン存在下アンチトロンビン(AT)により、失活する。また、プロテインZ依存性セルピンにより失活も受ける。

<出典:日本血栓止血学会>

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 ⇒ 血液凝固反応因子

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