Subject   : IL-10(Interleukin-10)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 IL-10(Interleukin-10)
 インターロイキン-10 (Interleukin-10、IL-10)は、抑制性のサイトカインとして知られ、Th1細胞からのINF-γ産生を抑制するとともに、マクロファージからのIL-1、IL-6、Il-12、TNF-2の産生を抑制する働きを持つ。また、マクロファージに働いて補助シグナル分子CD80/CD86の発現を抑制することで、T細胞活性化補助機能を抑制する働きを持つ。

IL-10はT細胞やマクロファージといった免疫細胞に働きかけ、直接的に細胞の活性化を抑制したり、マクロファージの抗原提示能を弱めたりすることで、免疫反応を沈静化させます。

ヒトIL10遺伝子は、大きさ4.7kbで第1染色体の長腕に位置しています。IL-10は、5つのエキソンを含みます。生物学的に機能的なIL-10は、それぞれ160アミノ酸の2つの非共有結合単量体からなる、36kDaのホモ二量体として存在します。IL-10は、ヘルパーT(Th)細胞、マクロファージ、単球、およびB細胞によって産生される抗炎症性サイトカインであり、炎症性および自己免疫性の病態の予防に極めて重要な役割を果たします。IL-10は、マクロファージのTh1サイトカイン、MHCクラスII抗原、および補助刺激分子の発現をダウンレギュレートします。また、IL-10は、B細胞の生存、増殖、抗体産生を増強します。IL-10は、NF-κB活性を遮断することができ、JAK-STATシグナル伝達経路の調節に関与します。IL-10は、その受容体と共に、感染性、炎症性、自己免疫性疾患を含む様々な疾患の病因における重要な役割が報告されています。IL-10の突然変異は、HIV-1感染および関節リウマチに対する感受性の増加と関連することが報告されています。

<出典:Wikipedia>

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 ⇒ 抗原と抗体

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