Subject   : 免疫原性(Immunogenicity)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 免疫原性(Immunogenicity)
 免疫原性(Immunogenicity)は、抗原などの異物が、ヒトや他の動物の体内で免疫応答を引き起こす能力である。これには、望まれている場合と望まれていない場合がある。

望まれる免疫原性は、通常、抗原(ワクチン)を注射することで病原体に対する免疫応答を誘発し、将来の曝露から生体を保護するワクチンに関連している。免疫原性はワクチン開発の中心的な側面である。 望まれない免疫原性とは、治療用抗原に対する生物による免疫応答のことである。この反応は、抗薬物抗体(ADA)の産生をもたらし、治療効果を不活性化し、潜在的に有害作用を誘発する。

生物学的療法における課題は、新規タンパク質治療薬の免疫原性の可能性を予測することである。例えば、高所得国の免疫原性データは、必ずしも低所得国や中所得国に展開できるとは限らない。もう一つの課題は、ワクチンの免疫原性が年齢とともにどのように変化するかを考慮することである。そのため、世界保健機関(WHO)が述べているように、動物実験やin-vitroモデルではヒトの免疫応答を正確に予測できないため、免疫原性を対象集団で調査する必要がある。

多くの脂質や核酸は比較的小さな分子であり、免疫原性を持っていない。したがって、免疫原性を高めて免疫応答を誘発するために、タンパク質や多糖類のようなエピトープとの結合が必要なことがある。

タンパク質といくつかの多糖類は免疫原性を持っており、体液性免疫応答を誘発することができる。
タンパク質および一部の脂質/糖脂質は、細胞免疫の免疫原として機能する。
タンパク質は多糖類よりも免疫原性が大幅に高い。

<出典:Wikipedia >

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 ⇒ 抗原と抗体

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