Subject   : 抗マイクロゾーム抗体

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 抗マイクロゾーム抗体
 甲状腺自己抗体の一つである抗マイクロゾーム抗体を凝集反応で測定する検査。甲状腺疾患の経過と予後の判定に有用。  甲状腺自己抗体の一つである抗マイクロゾーム抗体を凝集反応で半定量する検査である。

 抗マイクロゾーム抗体は、甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)に対する抗体である。TPOとは、主として濾胞上皮細胞のマイクロゾーム分画に存在するヘム蛋白で、甲状腺に取り込まれた無機ヨードイオンの酸化反応を触媒する作用を持つ。

 測定方法は凝集反応(PA)で、ゼラチン粒子表面にバセドウ病患者の甲状腺組織から分離したTPO抗原を吸着、結合させ対応する抗体との凝集反応を観察する。

 マイクロゾームテストの各甲状腺自己免疫疾患での陽性率は、橋本病、バセドウ病ともに約90%を示す。

 サイログロブリン抗体は甲状腺疾患の鑑別診断に、マイクロゾーム抗体は経過と予後の判定に有用である。なお、TPOに対する抗体としてさらに特異性を高めた抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体の直接定量も可能となっている。

<出典:LSIメディエンス>

 ■ 陽性を示す病態
 橋本病(慢性甲状腺炎)、 バセドウ病、 特発性粘液水腫、 甲状腺腫瘍、 SLE、その他の膠原病 など
 ⇒ 抗原と抗体

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