Subject   : 小胞小管クラスター(VTC)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 小胞小管クラスター(VTC)
 小胞小管クラスター(Vesicular-tubular cluster、略称: VTC)または小胞体-ゴルジ体中間区画(ER-Golgi intermediate compartment、略称: ERGIC)は、真核細胞中の細胞小器官(オルガネラ)である。この区画は小胞体(ER)とゴルジ複合体との間の物質輸送を媒介し、積荷の仕分けを手助けしている。1988年にERGIC-53と命名されたタンパク質に対する抗体を用いて最初に同定された。

ほ乳類では、小胞体の出口部位(exit site)から出芽したCOPII小胞が被覆を失い、融合して小胞小管クラスター(VTC)が形成される。COPI小胞における回収(または逆行性)輸送は失われた小胞体タンパク質の多くを小胞体へと戻す。前方(または順行性)輸送はVTC内容物をシス・ゴルジ網(ゴルジ複合体の受け取り面)へと移動させる。この過程は2つの過程の1つによって起こると考えられている。1つは槽成熟(cisternal maturation)と呼ばれる、VTCが単純にシス・ゴルジ網へと成熟する過程である。もう1つの過程では、COPI小胞輸送が微小管に沿ったVTCの移動を介してVTC材料をゴルジ装置の受け取り面へと移す。両方の過程について証拠が存在し、細胞中では両方の過程が同時に起こっているのかもしれない。

<出典:Wikipedia>

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 ⇒ 抗原と抗体

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