Subject  : 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状

カテゴリー: 健康・医療情報 


 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状
 新型コロナウイルス感染症の初期症状としては、鼻水や咳、発熱、軽い喉の痛み、筋肉痛や体のだるさ(倦怠感)など、風邪のような症状が挙げられます。特に、37.5℃程度の発熱と強い体のだるさを訴える人が多いという特徴がありますが、発熱の症状がなく、体のだるさなどの症状だけが現れる方もいます。また、“においが分からない”“味が分からない”など、嗅覚・味覚障害が起きる人もいることが分かっています。そのほか、人によっては鼻づまりや鼻水、頭痛、痰や血痰(けったん)、下痢などが生じることもあります。

筋肉痛は、背中の上部、中部、下部(腰)の痛みなどがあり、「免疫機能の細胞が、侵入してきた病原菌と闘うのを助けるタンパク質インターロイキンを放出した結果」起こります。

また、初期症状は平均して7日間程度続くといわれていますが、症状が長引いた場合でも、重症化しなければ次第に治っていきます。治った後も後遺症が残る場合があります。

感染時に無症状であっても、その後に深刻な害を及ぼしうる証拠が報告され始めています。血栓、心臓の障害、不可解な炎症性疾患のほか、「ロングコービッド(long COVID)」と呼ばれる、呼吸困難や「ブレインフォグ(頭がぼんやりした状態)」などの症状が長期間続く後遺症などがあります。

新型コロナウイルスは、気管からいなくなった後でも、消化器系で複製を続けることがわかっています。特に子どもの場合はその傾向が顕著です。

 ■ 新型コロナウイルス感染症が重症化したときの症状
 新型コロナウイルス感染症の初期症状が5〜7日間で軽快せず重症化すると、肺炎( 間質性肺炎)を発症し、呼吸が苦しくなる、いわゆる呼吸困難の状態に陥ることがあります。また肺炎だけでなく上気道炎や気管支炎など、ほかの呼吸器系器官にも炎症が生じるケースもあります。重症化する方は国内のデータでは新型コロナウイルスに感染して症状が現れた方のうち、およそ1.6%程度(50歳代以下では0.3%、60歳代以上では8.5%)といわれています。

そのほか、重症化した場合の特徴にはサイトカイン・ストームと呼ばれる全身性の炎症があることが指摘されています。これにより全身の血管の炎症が起こる場合があり、重症例では血栓症などの合併症も認められます。

なお、新型コロナウイルス感染症が重症化し、肺炎が生じても半数以上の場合は症状に対する治療を行うことで徐々に回復します。しかし、肺炎が悪化し重篤化すると間質性肺炎急性呼吸器症候群(ARDS)や敗血症性ショック、多臓器不全、血栓症などが起こり、場合によっては死に至るケースもあります。

 ■ デルタ株感染者の主な症状
 高い熱が出た割合は、デルタ株感染者は84.9%でアルファ株の73%を上回った。同様にせきは46.4%と43.2%、頭痛は26.8%と22%。下痢の症状もデルタ株に感染すると症状が出やすい傾向があったそうです。
デルタ株が主流になっている英国では、頭痛、のどの痛み、鼻水がもっとも多く、嗅覚障害はもはやトップ10にも入っていないそうです。(キングズ・カレッジ・ロンドン)

 ■ 新型コロナウイルス感染症が肺以外にダメージを与える臓器
神経系:頭痛、めまい、脳症、ギランバレー症候群、味覚障害・嗅覚障害、脳梗塞
腎臓:急性腎障害、蛋白尿、血尿
肝臓:肝機能障害、ビリルビン上昇
消化管:下痢、吐き気・嘔吐、腹痛、食欲不振
血栓塞栓症:深部静脈血栓症、肺塞栓、カテーテル関連血栓症
心臓:たこつぼ心筋症、心筋障害・心筋炎、不整脈、心原性ショック、急性肺性心
内分泌:高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス
皮膚:点状出血、網状皮斑、紅斑、蕁麻疹、水疱、霜焼け様病変

 ⇒ 肺炎
 ⇒ COVID-19の変異ウイルス


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